・大手行、定期金利4年ぶり下げ 年0.002%に (日経新聞)
これまで日本円の定期預金は多くの銀行で0.01%(税引き前)でしたが、新型コロナウイルス騒動の裏側で、2020年4月から0.002%(税引き前)に下がっています。※金利は各銀行が独自で決めるものですので異なる金利の銀行もありますが、ほぼ横並びになっています。(ソニー銀行等のネット銀行の一部では、横並びにならず頑張っているようです)
これまでの0.01%の金利の場合、100万円を1年間預けると100円の利息になる計算ですが、実際には税金(20.315%)が源泉徴収で引かれるので、80円の受取になります。
新しい0.002%の金利の場合、100万円を1年間預けると20円の利息になる計算ですが、実際には税金(20.315%)が源泉徴収で引かれるので、16円の受取になります。
ちなみに普通預金の金利は変わらず0.001%なので、100万円を1年間預けると10円の利息になる計算ですが、実際には税金(20.315%)が源泉徴収で引かれるので、8円の受取になります。
・預金利息の課税方法を教えてください。(ジャパンネット銀行)
マイナス金利の時代で、銀行側も預金はもういらない、ということなのかもしれませんが、利用者側からしても、定期預金(0.002%)と普通預金(0.001%)の差を考えると、定期預金にメリットはあまりなく、普通預金だけにしてカードや引き落としの口座として使うのが正解に思われます。
ただし銀行によっては以下のメリットが享受できている場合がありますので、定期預金を解約する前に確認してみて下さい。
1.資産残高に応じてポイント付与やステータスが変わる
りそな銀行のポイントプログラムでは、資産残高(流動性預金(=普通預金)を除いた残高)に応じて、毎月10万円毎に1ポイントの付与があります。この場合、定期預金を解約してしまうと、ポイントが付かなくなってしまいます。またポイントに応じてステータスが変わり、コンビニATMでの手数料が無料になったり、他行への振込手数料が無料になったりする特典があります。お使いの銀行のステータスの条件や、ポイントプログラムの内容を良く確認することをオススメします。
・ポイントで優遇を受ける (りそな銀行) ※ステータス
・ポイントを交換する (りそな銀行) ※りそな銀行の場合は1ポイント1円相当です。
2.自動借り入れ(定期預金担保貸付)の利用
何らかの事情で出費が重なり、普通預金の残高が不足した場合に自動的に定期預金の預入額の80%~90%について、定期預金の金利+0.5%程度の金利で借り入れができる機能です。現在の口座でこの機能が適用されるかどうかは、改めてご確認をお願い致します。
・自動借り入れについて (三菱UFJ銀行)
定期預金の金利が低いので、借り入れの金利もカードローン等よりも非常に低く利用ができます。残高が不足して必要な支払いの引き落としが出来なかったり、カードの利用代金が不足してブラックリストにのってしまったりという際の保険として、定期預金を残しておくメリットはあるかと思います。
ただし、ちょくちょく普通預金の残高がマイナスになってしまう方は、定期預金の利息も冒頭にお話したようにスズメの涙ですので、定期預金を解約してマイナスにならないようにしたほうがお得ですので、良く考えてみて下さい。
・総合口座が時々マイナス残高になる人は定期預金を解約した方がよい (マネーの達人)
銀行はマイナス金利の影響で、今回のような金利をしれっと下げるだけでなく、色々な手数料を上げることで収益を改善しようとしています。また、口座維持手数料の徴収も考えているとのことなので、利用者側もほったらかしにしないで、賢く立ち回ることが必要な時代ですので、参考にして頂ければ幸いです。
※本情報について
2020/5/2現在で、自分が調べたり体験した情報等を基に記載致しました。
情報の誤り等による不利益等が発生いたしましても、補償等は一切できませんのでご了承下さい。
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