前回記事のさい帯血に関する情報を色々と調べているときに、衆議院の質問主意書が検索でヒットしました。質問と回答がきちんとされていることや、質問内容がその時代に問題になったこともけっこう反映されていたので、少し調べてみることにしました。
質問主意書をWikiPediaで調べてみると、「国会議員が国政一般に関する質問をするための文書」とあります。内閣は回答義務と、答弁に対する閣議決定する義務を負う、とありますので、国会等で充分な質疑の時間が配分されなかったり、質疑をしても内容の薄い答弁をされたりしてしまうため、野党や無所属の議員などがきちんとした回答を受けられる手段として活用されているようです。(答弁に関わる官僚の労力が問題になっているようですが)
※「質疑」は国会中継などで良く見る口頭で行われるもの、「質問」は原則として文書で行われるもの、ということでした。
・質問主意書 (WikiPedia)
・閣議 (WikiPedia)
質問主意書は衆議院と参議院で別々のWebサイトで公開されています。衆議院、参議院のWebサイトを見るのも初めてでしたが、かなり多くの情報が公開されていることがわかります。質問主意書のページは下記からご覧ください。(昭和22年の第1回国会からの資料!が閲覧できます)
・質問主意書・答弁書 (衆議院) ※トップページ→立法情報→質問主意書・答弁書
・質問主意書 (参議院) ※トップページ→質問主意書(右側の議会情報のバナー内)
ご自身が興味のある事柄について、どの党のどの議員が質問し、その時の政府がどのような見解でどのように回答したかがわかりますので、色々と調べてみてはいかがでしょうか。※サンドウィッチマンのような「(質問の)意味が分からない(ので一概に回答することは困難である)」というような回答も散見されますが・・・。
自分がピックアップしておきたい質問主意書は下記の通りです。世間的には時間が過ぎて何となく忘れられようとしている内容も、きちんと残っていましたので、参考にして頂ければ幸いです。
- 質問主意書に対する政府答弁書の現況と望ましいあり方に関する質問主意書 (衆議院:仲里利信) → 「お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではない」とか、「〇〇の意味するところが必ずしも明らかではない」
- 反社会的勢力の定義に関する質問主意書 (衆議院:初鹿明博) → 「反社会的勢力」の定義について「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難だ」
- 安倍昭恵総理夫人の「公人」・「私人」問題に関する質問主意書 (衆議院:上西小百合) → 「内閣総理大臣夫人」は、公人ではなく私人である
- 和泉内閣総理大臣補佐官の海外出張に関する質問主意書 (衆議院:櫻井周) → コネクティングルーム
- 安倍総理が党首討論においてポツダム宣言を読んでいないと発言したことに関する質問主意書 (衆議院:初鹿明博) → 当然、読んでいる
- 学校法人森友学園と安倍内閣の政務三役の関わりに関する質問主意書 (衆議院:逢坂誠二) → 政治家からの不当な働きかけは一切なかった
- 「歯舞」を読めない大臣に関する質問主意書 (衆議院:初鹿明博) → 「歯舞」の読み方を知らないという事実はない。
- 「総理大臣をやめる」との首相答弁に関する質問主意書 (参議院:山本太郎) → ・・・
- 集団的自衛権に関する質問主意書 (衆議院:逢坂誠二) → 集団的自衛権が行使できると解釈を変更
- いわゆる共謀罪法に関する質問主意書 (参議院:糸数慶子) → いわゆる共謀罪はもう施工されています。
野党は質問主意書を乱発して、官僚の業務に支障が出ている、質問主意書を制限すべき、野党はけしからん、というようなニュースを散見しますが、自民党が野党だった時代はどうだったか等も確認してみると良いと思います。また、最近の国会での答弁の劣化(質問をはぐらかしたり、まともに答えていない等)について、質問主意書を見てみると同じように劣化しているのではないかと感じた今日この頃でした。
※政府だけでなく、自治体のサイトもそうですが、膨大な情報が公開されているにも関わらず、上手く検索をしたり、労力をかけないと、必要な情報に辿りつけない点が気になります。将来的にはAIが解決してくれるかもしれませんが、それまでは本サイトのような情報を活用して頂ければ幸いです。
※本情報について
2020/5/7現在で、自分が調べたり体験した情報等を基に記載致しました。
情報の誤り等による不利益等が発生いたしましても、補償等は一切できませんのでご了承下さい。
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